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Biomedical Sensors and Instruments(生体計測センサと計測機器) cover

生体医工学

生体医工学

Biomedical Sensors and Instruments(生体計測センサと計測機器)

Tatsuo Togawa; Toshiyo Tamura; P. Åke Öberg

英語原題: Biomedical Sensors and Instruments

人体から生理学的情報を得るためのセンサと計測法を扱う参考書的な教科書。機器ごとではなく計測対象となる量ごとに構成され、各計測法の物理的原理、実際の構成、臨床や研究の場での限界を説明する。

前提知識: 学部レベルの物理学、電子工学、生理学。通常は医用計測の最初の講義を終えたあと。

難易度レベル
中級
学術レベル
学部
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01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Togawa, T., Tamura, T., & Öberg, P. Å. (2011). Biomedical Sensors and Instruments (2nd ed.). CRC Press.

章の要約

本書は、機器ごとではなく、測定される物理量・化学量ごとに構成されている。全 7 章で、測定の一般的な概念から始め、圧力、流量、運動と力、温度と熱、生体電気・生体磁気信号、化学量を順に扱う。出版社は、基本原理から実用までを説明する入門書と紹介しており、第 2 版は約 420 ページ、図版は約 340 点である。多くの章は、測定される量や対象についての節で始まってからセンサに移り、各章の末尾に参考文献が付く。

第 1 章:Fundamental Concepts

冒頭の章では、測定における信号と雑音、測定システムの特性、絶対量の決定、測定量の単位を扱う。以降のセンサの章に共通する用語がここで整えられる。

第 2 章:Pressure Measurements

対象となる量についての節のあと、直接圧測定と間接圧測定を区別して論じる。

第 3 章:Flow Measurement

流量は、単一血管の血流、組織血流、呼吸気流量の三つの場面で扱われ、その前に関連する量についての節が置かれる。

第 4 章:Motion and Force Measurement

測定対象を述べたあと、運動の測定と力の測定を扱う。

第 5 章:Temperature, Heat Flow, and Evaporation Measurements

温度センサ、非接触の温度測定技術、臨床用体温計、熱流の測定、蒸発の測定を扱う。

第 6 章:Bioelectric and Biomagnetic Measurements

測定対象を述べたあと、電極の理論、表面電位電極、微小電極と吸引電極、生体磁気を順に扱う。

第 7 章:Chemical Measurement

化学測定の対象、化学センサ、化学量の連続測定を扱う。

主要概念

第 1 章:Fundamental Concepts

  • 測定における信号と雑音:本書は、個別のセンサに移る前に、信号と、あらゆる測定に伴う雑音から始める。
  • 測定システムの特性:ある量を検出する経路としてのシステムがもつ性質。
  • 絶対量と単位:測定値がどのように定義された単位に結びつくか。

第 2〜4 章:力学量

  • 直接・間接の圧測定:圧力値を得る二つの経路。
  • 血管・組織・気道での流量:単一血管の血流、組織血流、呼吸気流量はそれぞれ別の問題として扱われる。
  • 運動と力:運動および加えられた力の検出。

第 5〜7 章:熱・電気・化学量

  • 温度・熱流・蒸発:接触式と非接触式の測温法、熱や水分の喪失の測定。
  • 電極:電極の理論と、生体電位を拾う表面電極、微小電極、吸引電極。
  • 生体磁気:身体が生む磁場の測定。
  • 化学センサ:化学量の連続測定のためのセンサ。

批判的分析

長所

  • **測定量による構成。**各章は生理量(圧力、流量、運動、温度、生体電気、化学量)を一つ取り上げ、その検出法を示す。測定上の問題から出発して方法を比較したい読者に向く。
  • **原理から実践へ。**出版社は、本書を、基本原理から実用までを扱う、各種の生体医用センサの分かりやすい入門と述べている。
  • **広い検出範囲。**目次は、圧力、流量、運動、温度、熱流、蒸発、生体電位、生体磁気、化学量を一巻に収め、非接触の測温や組織血流などの具体的な項目も含む。
  • **共通の枠組み。**信号、雑音、システム特性を扱う第 1 章が、以降のすべての章に同じ測定の語彙を与える。

短所

  • **システムとしての機器ではなくセンサ。**各章は検出と測定で終わる。目次には増幅器、データ収集、完全な監視システムの設計に関する章がなく、それらは計測の教科書で補う必要がある。
  • **版の古さ。**第 2 版は 2011 年のもので、より新しいセンサ技術は含まれない。
  • **画像や信号解析の章がない。**範囲は挙げられた七つの量に限られ、記録された信号の解釈は別の主題である。

コースにおける位置づけ

医用計測のコースでは、本書はセンサに関する参考書にあたる。Barbara Christe の Introduction to Biomedical Instrumentation: The Technology of Patient Care は病院の機器を分かりやすく紹介する入門書、Andrew Webb の Principles of Biomedical Instrumentation は Cambridge Texts in Biomedical Engineering シリーズの教科書である。John Webster と Amit Nimunkar が編集した Medical Instrumentation: Application and Design は、医療用測定機器の仕組みを扱う標準的な工学教科書で、主教材にふさわしい。Northrop の Analog Electronic Circuits for Biomedical Instrumentation は、生体医用信号を調整するアナログ電子回路を扱う大学院水準の教科書であり、コースの書目には生体医用測定用のトランスデューサを扱う本もある。

Togawa、Tamura、Öberg の本はこれらを補う。一般的な計測の授業を終えたあと、あるセンサが何をどう測っているのかが問題になったときに手に取る本であり、電子回路の面では Northrop の本と組み合わせられる。

本書の使い方

生体医工学の学部上級生や大学院生、生理モニタを開発する技術者、センサが何を報告しているのかを理解したい臨床科学者に向く。基礎的な物理、電子工学、生理学の知識があると役立つ。

実用的な進め方は次のとおり。

  • **どの量に関心があっても第 1 章から始める。**信号、雑音、測定システムの扱いがここにある。
  • **測定量で選ぶ:**心血管・呼吸なら第 2・3 章、運動と生体力学なら第 4 章、測温と熱交換なら第 5 章、生体電位の記録と生体磁気なら第 6 章、化学センシングなら第 7 章。
  • 各章末の参考文献を、元のセンサ文献への入口として使う。
  • **方法を比較する:**各量について、章で説明される検出原理を表にし、それぞれが身体と測定システムに何を要求するかを書き留める。

増幅器、データ収集、システムレベルの話題については、一般的な計測の教科書と併用する。